精神科のデイケアと訪問看護は楽?トラブルない?【メリットとデメリット】

精神科は他の一般科から比べると楽な科と言われています。

でも、精神科でも慢性期ならゆったりと仕事ができることも多いですが、急性期となると毎日が忙しいことが多いです。

・入院がいつ来るかわからない
・急に退院が決まる患者様もいる
・さっきまで落ち着いていた患者様が急に不穏になる

など何が起こるかわかりません。

そんな精神科の急性期で勤務をしていたときは、忙しくて体力も使い、過敏な患者様の対応では神経を使い、一般病棟の急性期よりは全然楽でしたが、まあまあしんどかったです。

  • 毎日の入退院の対応
  • 急に不穏になる患者様への対応
  • 拘束中の方の身体的ケア
  • 入浴中も落ち着かない方の入浴介助
  • 患者様同士のトラブル対応

など、どれをとっても体力勝負。

場合によっては暴力も受けるリスクがあるので気を抜けませんでした。

もうこれ以上精神科の急性期は無理…。
そう思った矢先にデイケアへの異動の辞令が来ました。!

最初は、「急性期からデイケアへ異動になる」=「使えないやつ」と認定されたのではとネガティブな気持ちになってしまいました。

白衣を着ていないと看護師ではなくなるような感覚もあり、最初はデイケアという職場に前向きに向き合うことができずにいました。

ところが、実際にデイケアで勤務してみると想像以上に楽しくてやりがいもあり、思っていたイメージとは全然違いました。

むしろ、急性期の病棟ではしっかり患者様と向き合うこともできないままに時間が過ぎていたのですが、デイケアでは相談を受けて一緒に解決策を考えることが何よりも大切です。

困りごとが解決したときの利用者様の嬉しそうな笑顔が見られたことは、病棟では味わうことがなかったであろう貴重な経験となりました。

そんな楽しい精神科デイケアのお仕事内容について書いていきますね。

目次

精神科デイケアは楽しくてやりがいがある

精神科デイケアは高齢者のデイサービスとは何が違うの?

精神科デイケアと聞いて、すぐにイメージが浮かぶ方は少ないと思います。

高齢者のデイサービスとは違って、若い方もたくさん通ってきます。

レクリエーション、軽い運動、雑談、などの息抜きや楽しみの他にも、SST、心理教育、認知行動療法、就労支援など社会復帰のためのリハビリも行います。

高齢者は機能維持・介護予防を目標にするのに対して、精神科デイケアは機能回復・就労支援・人間関係の構築などが目標になります。

看護師として身体の不調を訴える方の対応をすることもありますし、薬についての相談や健康についての指導をすることもあるので、病棟で得た知識や経験を活かすことができます。

精神科デイケアでの看護師の仕事

精神科デイケアには、看護師のほかにもソーシャルワーカー、作業療法士、臨床心理士など色々な職種が一緒に働いています。

デイケアでの看護師の仕事は、

  • プログラム中に体調を崩した方の状態を観察する
  • 禁煙、肥満、糖尿病など生活習慣病の勉強会で話をする
  • 心理教育、SSTなどの運営
  • 連絡がつかない方の自宅へ訪問

なんかがあります。

他にも色々な相談を受けるので、社会制度利用の書類作成を手伝ったり、スポーツやヨガなどのプログラムを行ったり、一緒に畑仕事をしてみたりと、職種に関係なく幅広い活動を利用者様と一緒に行います。

看護師さん

看護師だから!
看護師なのに!

と職種にこだわっていては仕事になりません。

病棟勤務とは違う立ち位置になることを楽しめる人のほうが、精神科デイケアは向いていると思います。

僕が精神科デイケアで働いてるとき、色々ある中でも料理をするプログラムが楽しかったことが一番印象に残っています。

利用者様と一緒に何を作るか考えて、材料を買い出しに行って、みんなでわいわいしながら作って一緒に食事を頂きます。

簡単な料理から手の込んだ料理まで、その時に集まった方々で作りたいものを決めるので、時には、煮込みなど時間のかかる料理や、難しそうな料理に決まるときもあります。

それでも何とかなるもので、最後には「おいしかったね」と幸せな気持ちになって終われるので、とても充実した時間でした。

病棟で勤務をしていたら、スタッフも患者様もみんなで幸せな気持ちを共有する体験はあまりなかったと思います。このようにデイケアで働けてよかったと思える瞬間がたくさんありました。

精神科デイケアで大変だったこと

精神科デイケアでも、大変だったこともあります。

社会生活を送っている方が通ってくるので、人間関係での相談もより複雑で、デイケアの外でのトラブルもあります。

精神科の病棟で起こるトラブルは、ささいなことでのケンカや物のやり取りが原因のトラブル、など病棟の中で起きていることなので看護師にも状況が分かりやすいです。

でもデイケアに通う方が困っているトラブルは、社会生活を送っている中で起こっているので病棟のようには解決することができなくなります。

中には金銭トラブルや、作業所や役所でのトラブルなどの困りごともあるので、看護師の経験だけでは対応しきれないことも色々とありました。

でも、精神科デイケアはソーシャルワーカーなど多職種で構成されているので、自分だけでは分からないことは相談ができます。

職種が違うと視点も変わるので、自分だけでは難しくても他のスタッフに相談することで解決の道筋が見えてきます。

精神科デイケアに通う利用者様にとって、人間関係での悩みは調子を崩すきっかけになりやすい大変な課題です。恋愛や家族、友人関係など誰にでも起こる悩みが中心になります。

こうなって来るともはや看護師というよりは、知人として相談を聞いている感じでした。自分にも共感できることも多いので、「分かる分かる~」と聞いているだけでも相談することで気持ちがスッキリして笑顔で帰って行かれる方も多かったです。

人間関係の悩みには、看護師のスキルよりも人生経験が活きることも多いので、ベテランの方や自分も悩んで苦しかった経験がある方にも精神科デイケアでの仕事は向いていると思います。

精神科訪問看護は体力も人間関係も楽!

僕が働いてた精神科病院は、総合精神科みたいな感じで病棟やらデイケアやら訪問看護やらいろんなことに手を出してました。

僕もその影響で精神科デイケアで働いたあと、精神科訪問看護ステーションに異動になりました。

知らない人の家に上がって話をするということが初めてだったので、緊張もしましたし何を話せば良いのか分からず、沈黙してしまうこともありました。

話す話題が見つからないときの気まずさはなかなかです。
合コンでも沈黙は気まずいですが、訪問看護は1対1ですよ?

カタオカ

もう頼むから訪問時間終わってくれ!

と時計をチラ見することもありました。

それでも何度か訪問していくうちに、お互いに緊張がほぐれて自然と会話が弾むようになります。

すると今まで話したくても言えなかった悩みを話して下さったり、自分のつたないアドバイスも受け入れてもらえるようになったりと関係性ができてきます。

こうなると訪問看護はとても楽しい仕事と感じられます。

何と言っても精神科訪問看護はこのような会話をすることが大切な仕事です。

身体看護はあまりないので、ほぼ座って話をするだけ。
これ以上に楽な看護師の仕事があるかとよく思いました。

精神科訪問看護は精神科に特化している

訪問看護と聞くと、寝たきりや身体の不自由な患者様の処置をして、身体の状態を確認して医師へ報告する仕事をイメージする方も多いと思います。

精神科訪問看護は、精神科に通院している患者様の家に行きます。

主な仕事としては、

  • 服薬管理
  • 困りごとの相談窓口
  • 関係機関との連携

になります。

身体看護がメインではないので、話をしながらお薬を忘れずに飲めているか、困りごとを抱えていないか、食事や睡眠は順調かなどを聞いていきます。

一人暮らしの方も多いので、調子が不安定なときには医師や地域の支援者へ連絡をすることも大切な仕事です。

訪問看護を導入すると患者様の再入院率は大きく下がります。精神科の患者様にとって退院後の生活を安定して過ごすためには訪問看護はとても大切なのです。

精神科訪問看護の仕事

話をするだけと聞いて、信じられない方もいると思います。

そこで私が経験してきた訪問看護の様子をご紹介したいと思います。

  1. バイタルチェック
  2. 自立支援医療受給者証と上限管理表の確認
  3. 最近の様子を聞く
  4. 困ったことがあれば相談を聞く
  5. 必要な方には、忘れずに服薬ができているか確認
  6. 1週間分の服薬カレンダーに薬をセット
  7. 次回の予定を確認

ざっとこのような感じです。

これらを30分程度の中で行います。1日に5〜7件程度が平均ではないかと思います。

一日に何件回れるかは移動距離で変わります。そのため、地域や事業所によって多少の違いはあります。

病院の勤務では、病棟で入院費を計算したりお金を受け取ったりすることはありませんよね。

訪問看護では現金で訪問看護の利用料を受け取り、一回ごとの料金も自分で毎回上限管理表という冊子に金額を記入する必要があります。自分の仕事で対価を頂いていることを肌で感じられるのも病棟との大きな違いですね。

カタオカ

今月は100件回った〜!

と、自分がどのくらい稼げたかを実感できるのも醍醐味かも知れません。

中には、たくさん回るとボーナスがつく事業所もありますよ!

病棟での看護の仕事は稼いでいる実感は得られない上に、コストをうるさく言われることすらあります。

数字で実感できてモチベーションにつながるのも訪問看護の魅力ではないかと思います。

また、1対1の関係性で関わるので利用者様の変化を一緒に喜べることが何よりも嬉しかったです。

一人で通院ができなかった方が一人で行けたときや、調子の悪い時期を再入院せずに乗り越えられたときなど、病棟のようにチームで関わるのとは違う喜びと達成感を共有できたときは、訪問看護をやって良かったと心から思いました。

精神科訪問看護で大変だったこと

精神科の患者様が対象なので、調子の良し悪しで様子がかなり変わります。前回は笑顔でにこにことお話をしていた方が、今回は不機嫌で一言も話して下さらないということは日常茶飯事です。

特に印象的だったのはアルコール依存症の方が酔っ払っていたときです。

急に怒り出すけど言っていることはめちゃくちゃ。
会話にもならないので何とかごまかしながら急いで退散しました。

その後、主治医に連絡したりステーションで遅くまで対応を検討したり、とても大変でした。

精神科訪問看護は1人で行くことが多いので、何か起きても相談する相手がいないことも大変な点になるかと思います。

1人で気楽な反面、自分で何とか対処する必要があります。

その他にも、行っても応答がなくて居留守か不在か、あるいは倒れているのか分からなくて、連絡もつかず不安なこともよくありました。

たいていは約束を忘れて不在なことが多いのですが、脱水や過量服薬などもあり得るのが精神科訪問看護の大変なところです。

精神科訪問看護は人間関係が楽!

病棟では仕事中は他のスタッフと一緒に仕事をしているので、スタッフの人間関係でつらい思いをすることも多いと思います。

急性期では怖い先輩の目が光っていますし、嫌味を言われたり怒られたりと気が休まるときがありません。

誰かに見張られているような環境は本当にストレスです。

一般的な訪問看護は1人か2人で行います。
でも精神科訪問看護は基本的には1人なので仕事中はほとんどスタッフと会いません。

一人で移動するので、車の中で歌ってストレス発散しても大丈夫です。
空き時間には適度に休憩をとることもできます。

ステーションに戻ってきてから記録することもありますが、スマホやタブレットで外にいながら記録ができるシステムを導入している事業所も増えてきています。

ステーションにいるのは短時間なのでスタッフと会う機会も限られており、人間関係に疲れることが少ないのも良いところです。

精神科訪問看護は体力的にも楽!

急性期病棟では、とにかく体力を消耗します。座ることもできませんし、ナースコールで頻回に呼ばれるし、入退院や急変などで走り回ることが日常です。

でも精神科訪問看護は、急に呼ばれることも基本的にはなくて、訪問先でも座って話を聞くことが主な仕事です。

身体看護がメインになる患者様の処置をすることもあまりないので、体力的に非常に楽です。精神科の経験だけでも大丈夫なので、身体看護に自信のない方にもおすすめです。

移動は自動車か自転車になりますので、歩きっぱなし、立ちっぱなしということもなく、何歳になっても転職しやすい職場です。逆に運動不足になってしまうのが悩みのタネです。

精神科訪問看護では、オンコールの当番がある場合がありますが、病棟の夜勤のようにずっと起きている必要はなく、電話がかかってきたら話を聞くだけで基本的には大丈夫です。

オンコール手当は、当番1回につき2000円くらいが多いようです。

精神科デイケアや精神科訪問看護へは転職がおすすめ

精神科デイケアや精神科訪問看護で働きたい方は転職をすることをおすすめします。

まず、自分の力で精神科デイケアの求人を探すのは難しいのではないかと思います。

精神科デイケアの求人は、デイケアに関心のある看護師には来て欲しいけれど、看護師なら誰でもいいから来て欲しいという部署ではないので、オープンになっていない場合が多いです。

また、精神科訪問看護の対象の中には認知症も含まれます。精神科も見るけど他の身体疾患も見るという事業所もあり、精神科訪問看護でも比較的に身体看護が多い事業所もあるのですが、求人広告だけでは判断が難しいのです。

転職サイトは、クローズドの求人を持っているので自分では見つけにくい精神科デイケアや精神科訪問看護の情報も見つけやすくなります。

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精神科看護師転職を絶対に成功させる方法

ここまで読んでくれた看護師のあなた、だんだん精神科看護師に興味が沸いてきましたね?

でもでも、

看護師さん

精神科看護師に興味は出てきたけど転職方法が分からない。
看護師を募集している精神科デイケアや訪問看護ステーションの探し方が分からない

といったお悩みも出てくると思います。

せっかくなのでそんなお悩みにお答えすることも書いておきますね。

転職に失敗しない5つのポイント

とにかく、今現役で看護師してても、看護師転職サイトに登録だけしとけば、

ヤベェ職場ともこれでサヨナラ♪

・お礼奉公と言う名の強制借金と、ある意味「懲役」みたいな病院監禁が明けてシャバに出れる!

・一通り看護師としての知識・経験・技術が身につき「この病院でもう学ぶことはないわ!」と心に余裕が出てくる!


・彼氏と結婚するからこんなクソ忙しい病院じゃなくて、精神科看護師になる!

・何より、実際に転職サイトを使わなくても「いつでも辞めれるわ!」という心の支えになる!

と、決意したときにすぐに行動に移すことができるし、何より、

カタオカ

今の病院と待遇全然ちゃうやん!

というのが体験できると思います。

あなたの転職、一番応援していますよ♪

カタオカ

もう、看護師に夢も希望もない~!

って思ってる方はぜひ、転職を視野に入れてもいいかもです。

今の職場が辛いと感じるなら、辛い職場から抜け出すために僕のように「精神科看護師に転職」して幸せになる方がよっぽいいです〜☆

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