この間,五ヶ月間にわたる社員向け日本語トレーニングが修了しました。全員がJtest(ビジネス日本語試験)の模擬テストで500点以上をとり、また、修了プレゼンテーションでもA~Cの評価(A~E判定)をもらって合格。(各部署の部長が来て評価するのです)。指導にあたった私はやれやれです。
さて、最終日はゲームや歌などで盛り上がり、5:30定時で退勤後は「お別れの食事会」になりました。台風10号が接近する中、一人の帰宅者を出すこともなく、全員が参加。宴会担当が行きつけの韓国料理店にしっかりと13人分の席を予約してくれていました。

さて、料理の注文が終わると「飲み物は…」となりました。ビールで乾杯でしょ…と言いたいのですが、いまどきの若者は男女にかかわらずあまりお酒を飲みません。さっさとメニューのソフトドリンクのページをめくり、さてどのジュースにしようかと悩んでいます。グラス1杯の生ジュースが20元程度。数人分のボトルだと50元くらいです。

突然、メンバーの中のある女の子が“帅哥!” shuàigēと近くの男子店員に声をかけ、「ねえ、これだけ注文したんだから、飲み物サービスしてよ~」と甘え始めました(いま流行中の“撒娇”sājiāoです)。その店はチェーン店らしく「店の規則だから…」と男性店員は困り顔。「お客さんが楽しく食事をするのが一番でしょ~」彼女も譲りません。「とりあえず、上司に相談してきます」と彼が去って数分後、スーツ姿の少し年配の女性がやってきました。すると先ほどの彼女、「今度は男性陣、“卖萌吧!” Màiméng ba!」とせかします。

12人のメンバーのうち9人が男性です。やれ誰が一番ハンサムだ、やれ誰が一番イケメンだともめたあげく、私の隣の陳くんが“美女!”と甘え始めました。そして、数分の交渉の結果、みごと梅ジュースとマンゴージュースのボトルのGETに成功したのです。
日本ならありえない…。ありえたとしても「いやな客」と、その後のサービスに響くかと思うのですが、そこが中国です。その後も「楽しいか?」「ウチの店のサービスはどうだ?」「鍋のスープを足そうか?」「もう火を消したほうがいいぞ…」と陽気に声をかけてきます。2時間くらい騒いだあと、帰ろうとすると「また来いよ!」と気持ちよく送ってくれました。

久しぶりに気持ちよく食事をしたなあ…と大満足。日本の飲食チェーン店もマニュアルでお客さんを監視するんじゃなくて、楽しく食べられる工夫をして欲しいなあ、と思ってしまいました。

カテゴリ:いぶこみの風景
投稿者 :岸 弘子